見えないストレスを「見える化」する
「ムカつくことがあった!今日はストレス溜まってる!!」
と、意識することはあっても、
「原因がなんだか知らないけれど、イライラする。」
「よくわからないけど、疲れてる。」
ことを、見えないストレスの蓄積だと意識する人は、あまり多くないのではないでしょうか。
ストレスは、いつの間にか溜まります。
一般的にいわれる、ストレスをためない方法を実践しているけれど、それでもたまります。
自分が楽しいことをしているはずなのに、発散したはずなのに、「おかしい!?イライラする!」ということも少なくありません。
その謎のイライラの正体は何でしょうか?
ちょっと、探ってみましょう。
自分にとって不本意なことが含まれていることがストレスになる
自分にとって楽しいことをしたはずなのに、ストレスが溜まっていることがあることもあります。
その中身を分析してみることにしましょう。
例えば、テニスサークルに入っていて、毎週日曜日のゲームに行っていたとします。
テニスはもちろん好きで、ストレス発散になります。
また、同じ趣味を通して知り合った仲間と一緒にゲームしたり、交流したりすることはたまらなく楽しいです。
その中で、サークル運営の幹事の役を買って出ました。
いつも楽しく過ごしているサークルなので、また、みんなが楽しくやれるなら、喜んで幹事の役を買ったのでした。
サークルの中心にいて、お知らせや連絡、イベントの企画やブッキング等の、事務的なことを沢山行うことになりました。
本来、皆の中心にいて、楽しいはずなのですが、どういうわけかイライラしてしまいます。
おかしい!なぜ楽しいのにイライラしているのか!?
それを分析してみると、幹事の役の中にイライラの原因がありました。
毎日のように、メンバーと連絡や調整をすることが、思ったより面倒なことが多く、
事務的な仕事も細々とあったため、だんだんと面倒くさくなっていったそうです。
その面倒臭い雑務がたくさんたまり、サークルのメンバーに会ったり、連絡が来たりするたびに、
小さなストレスがたまっていったそうです。
何の役も買っていなかったときは、自分の好きなことだけをやっていたので、ストレスを感じなかったのですが、
幹事になると、自分がやりたくないことが増えてしまい、小さくストレスをためこんでしまいました。
この小さなストレスに気づかないままだと、大好きだったテニスサークルが嫌いになってしまった、なんてことになっていたかもしれません。
※幹事という仕事は、様々な人との調整役になるので、メンバーからの信頼や人望を集めるので、メリットがある仕事です。
しかし、そのメリットという影が、ストレスを余計に見えにくいものにしてしまっていました。
こんな風に、自分がやりたくないことや、メリットのために耐えていること、あるいは、自分の苦手なものに接触しているというときに、
ストレスと感じる程でもないけれど、見えないストレスを感じてしまうそうです。
ムカつくことは、素直にムカつくと感じていい。
わりと些細な事も含まれるので、それをストレスだと感じなくてもいいや、とか、ポジティブシンキングでスルーしてしまう人も多いです。
しかしそれでは、無意識にストレスをため、いずれはギクシャクし出す危険もはらんでいます。
そんなときは、「こんなのストレスのうちに入らない!」と強がるのを一旦押さえてみて、
「やっぱり違和感感じるし、ちょっとムカつくぞ!」と意識してみるのも良いと思います。
「見えないストレス」を意識することで、自分の心にかかる負荷を取り除けるだけでなく、
自分がどういうことでストレスがたまるのか、どんなタイプの人とコミュニケーションをしているとストレスがたまるのか、
自分を知ることができます。
(もちろん、ストレスがあると思われる場所にわざわざ出て行って、わざわざストレスをためて帰ってくる、なんてことも少なくなるでしょう。怒りをコントロールすることにもつながります。)
・自分は、人のどんな行動にイライラするのか
・どんなことが起これば、自分はイライラしてしまうのか
・どうしてあいつが嫌いなのか、何にムカついているのか
・楽しいことをしているはずなのに、イライラを感じているのは、なぜか?
・人と違って、イライラを感じやすいポイントはどこか?
・自分が人に対して、出さないで隠しているイライラはあるか?
…といったところを、一歩立ち止まって、自分に問うてみるのはいかがでしょう?
見えないストレスに対して、自分がどう思うか、どう向かい合うのか、見えてくるかもしれません。