「私なんて可愛くないですから…」と言う女性に、「そんなことないよ」と言うのやめます。
たまにいます。
自信がない女性で、「私なんて可愛くないですよー。」くらいのことを言う女性。
それに対して、周りの人は脊髄反射的に、「そんなことないよ~、○○ちゃん、かわいいよ。」とレスポンスするのを見ることがあります。
しかし、そうしないといけないような空気になったとき、
僕はそこから降りるために、
「ごめんなさい、僕、そんなことないよなんて言うの、やめさせてください。」
と言うことにしました。
★ほめ続けると、要求がエスカレートしていき、その人から人が離れる
「私、かわいくないですよー。」と言っている人は、
「そんなことないですよ。」と言ってもらうのを待っていることがあります。
そして、この言葉を発し、自分が困っているのを見せることで、
言って欲しい言葉が来るのを期待しています。
そして、ほめる言葉をもらって、ほんの少し自信がついて帰っていきます。
自分に自己肯定感が低いので、人に肯定してもらって、自分を保っていくのです。
では、「私かわいくないです。」「そんなことないよ。」の応酬が続くとどうなるでしょう。
そのうち、「そんなことないよ。」「○○ちゃんかわいいよ。」と返してもらうことが、当たり前になっていきます。
そして、相手への要求がエスカレートしていきます。
いつも肯定してもらっているのが当たり前になって、感覚がマヒしてくる。
すると、「私って親友でしょ?仲良くしてよ!」と要求が強まったり、逆にちょっと意見が食い違っていたりすると、信じていた人のことを嫌いになったりするなどして、
要求のレベルが上がってきます。
「私のこと友達なんでしょ!だったら、いつも一緒にいるの当たり前じゃない!」
「私のこと可愛いでしょ?じゃあ、私のことチヤホヤしてくれて当たり前でしょ?」
「私のことをもっと大事に扱ってくれない人は、人間じゃない!」
こんな発言を聞かされたら、あなたはどう感じるでしょう?
僕だったら、ワガママとか、煙たいと思えてきます。
そのうちに、「可愛くない?そんなことないよ」と言っていた自分が、段々女性の要求に応えるのがしんどくなります。
周囲の人が、女性の要求に応えるのがしんどくなって、全ての要求を聞けなくなります。
すると、
「あなたならわかってくれると思ったのに!」
「こんなことを求めてるんじゃない!」
と、親切にしてくれていた人に怒りを抱くようになり、
それまで仲良くしてきた人間関係を、自ら切ってしまう行為に発展していきます。
もちろん、周囲からも人が離れていきます。
他人に自信のなさを埋めてもらおうして、要求が行き過ぎると、友達を失い、人も寄ってこなくなります。
★求めなければ、人は居やすい
「○○を求めているときに限って、○○が来ない」現象は、生きているとよく起きます。
「人に求めすぎるから、人が寄ってこない」というのも、その一つなのです。
逆に、自分が他人に、評価や愛を求めないのなら、
単に自分の好意で「○○したいからやる」と、見返りを求めないなら、
他人を支配することがなくなります。
無茶な要求をされたり、仲良くしていたのにひどい仕打ちを受けるおそれもなくなるので、他人が居やすくなって、寄って来やすくなります。
以上のこともあって、「要求エスカレートの連鎖」に呑まれないために、
女性に「そんなことないよ」などとリップサービスするのを、僕はやめます。