流れて消えるだけじゃ、語り合えないから

この人いいな、という人は、前向きでも後向きでもなく、ただ中間の状態でその場を動いているだけ。

「日本人の7割は幸せと感じている」は、どこまで本当か?~「ひずみ」をやり過ごせてしまう人たち~

自分の中の葛藤に対して、「なんで?」と自問自答したときに、

「自分の気持ちを抑圧している」とか「大人の対応を取る」ことによって、感情を抑えつけているのでは、と仮定するときが結構あるんですよ。

それで、僕らが普段行っている「大人の対応をとる」とか「感情を理性で抑える」とか、

「清濁併せ持つ」とか「この世に変わらないものは存在しない(諸行無常)」などの考え方は、

自分の成長段階より高いレベルのことじゃないか、と思ったんです。

学生が準備もろくにできずに社会に放り出されるみたいに、

自分が成長していくとき、突然、自分の成長段階よりレベルの高い対応を求められ

それについていけないとき、ギャップが生じて

その「ひずみ」(歪み)が、僕が普段書いているような、「意識しなくてもいいような、余計な考え」を次々引き起こしているのでは、と考えたんです。

だから、本当は「大人の対応」とか「無難に接する」なんて自分の成長度に合わない対応しないで、

もっとレベルの低い成長段階のところまで戻って

自分のレベルに合った対応の仕方をやって、積み上げていった方がいいように思いました。

「ひずみ」をやり過ごせてしまう人たち

ただ、この「ひずみ」や、自分と他者との成長段階の「ギャップ」をやり過ごせてしまう人が世の中の大半だと思います。

この「ひずみ」は、僕だけだと思ったら、冷静に考えれば、大半の人にも「ギャップ」や「ひずみ」は大なり小なり生じていて

ギャップが大きいと、社会不適合や適応障害

ひずみが大きいと、コンプレックスや意識しなくていい悩みになって現れてしまうんです。

※さらに、「ひずみ」や「ギャップ」は、一人の人の中に、大きい分野と小さい分野があり、

度合いの凸凹があるのが、実際ではないでしょうか。

しかし、自分と世間(他者)との成長段階にギャップを感じると思う人が多くても、

ギャップから生じるひずみ(歪み)を意識しないで、やり過ごせて、悩まず生きれてしまうのが大半の人ではないでしょうか。

「日本人の七割は自分が幸せだと感じている」は本当?

そこで連想したのが、「日本の若者の七割は自分が幸せだと感じている。」という統計が話題になった事でした。

これ本当?と思って、元ネタと同じソースを探ってみると…

内閣府国民生活に関する世論調査」 1.現在の生活について (2) 現在の生活に対する満足度(平成26年度))

たしかに、「現在の生活に対する満足度」は、総計で70.3%が「満足(まあ満足している を含む)」という回答でした。

割合が意外にも最も高い20代で、79.1%、最も低い50代でさえ、65.5%でした。

※しかし、一方で「(5)日常生活での悩みや不安」という項目に目を向けると、66.7%が「悩みや不安を感じている」という回答がありました。

これは一見矛盾ととらえられがちですが、「ア 悩みや不安の内容」では、老後や健康や資産についてが上位を占め、「自分の生活」については、16.1%にとどまるものでした。

マスメディアに目を向ければ、生活苦を訴える人が多く出てきて、これが日本の現実か、と思えるのに、

7,8割もの人が、自分の生活に満足していると思えるのは、どうしてだろう、矛盾してるだろ、と思ってきました。

しかし、この7,8割が、「ひずみ」をやり過ごしていける感覚の人たちなのか、と仮定すれば、

この調査の回答には、納得がいくのではと思いました。

個人的には、ひずみを感じない人は、幸せかもしれない、ひずみがなければ、他の人と同じように、なんとなく満足して過ごせるだろうから、うらやましい、と思っていました。

しかし、ひずみを感じるからこそ、自分がやるべきことを考えることができ、自分と似たところで共感できる人ができ、その人たちとつながって、辛いことも多いけれど、深いところでの充実感を感じることもできるようになりました。

自分と他者の違いに「ひずみ」を感じる人は、それを大事にしてください。

そして、分析して、自分を見つけて、やるべきことを見つけて、そこに進んでいくことをお勧めします。