流れて消えるだけじゃ、語り合えないから

この人いいな、という人は、前向きでも後向きでもなく、ただ中間の状態でその場を動いているだけ。

まずはここから!自己分析するときの12の基本姿勢

このサイトを初めて読むみなさんへ。

ここでは自己分析のあらゆる方法が書いてありますが、

それを無理なく、じっくりやっていくための基本となる「姿勢」を紹介しています。

まずはこの記事を読んでから、ページ右側の様々なタグクラウドから関心のあるテーマを選んで、

どんどん読み進めていくと、より理解しやすいと思います。

短所が見つかったからといって、そこに目を背けて、変えようとしたり、あるいは気に病んだり、

過去に触れたくないトラウマがあるのに、無理やりトラウマを突きまくって、過去の嫌なことがフラッシュバックして立ち直れなくなったりしては、自己分析にもならないうえ、何をやっているのかわからないままになります。

ここでは、12つ。それぞれ短めの箇条書きにして紹介しております。

(1)しんどいことを観察し、考えてみる

このページで採りあげる自己分析のほんんどは、

ストレスがたまった時、コンプレックスが表に出そうになった、等の

嫌なとき、しんどいときに現れる感情や行動にスポットを当て、

そこに「どうしてこんなことが起こったんだろう?」「自分ってこういう性格では…?」といった分析をしていくスタンスを取ります。

もちろん、ネガティブだけでなく、

「嬉しかったこと」や「好きなこと」「できること」等の、ポジティブ面から見える自分という分析も必要です。

(2)正直な感情を観察する

自分の感じた感情に、正直に向き合いましょう。

「~と感じることは許されない」とか「~と感じることは恥ずかしい」といったことは、一旦脇に置いといて

世間や周りの人は、笑っていられるかもしれないけれど、

「自分は怒っているんだぞ」、といったような感情を、自分から素直に感じとってみましょう。

(3)自分を発見できそうなきっかけに、いつでもアンテナを立てる

日常に暮らしていて、ひょんなきっかけや、日常の嫌なこと(または楽しみなこと)から、

自分の感情が動いたりする瞬間があります。

その瞬間があったとき(起こった後でも構いません)がチャンスです。

「どうして自分はあんなことをしてしまったんだろう…」と、ふりかえって考えたりすることが大切です。

そこから自分について、解けることがあるかもしれません。

もちろん、解けなくてもかまいません。

「どうしてあんなことしちゃったんだろう…」とか、疑問を持ったままでも十分です。

いつか解ける瞬間がきます。

(4)良くないことを無理によくする必要はない

自己分析をやっていて、「空気が読めない」とか「どんくさい」といった、ネガティブな要素が出てくるのは、仕方のないことです。

しかし、良くないことであっても、無理やりポジティブな表現に変えよう、と思う必要はありません。

自己分析では、マイナス要素はマイナス要素のまま置いておいて、それを分析の対象にします。

マイナスをプラスに変えることと、分析することを分けましょう。

変えるか変えないかは、その後の話です。

自分を変える必要はありません。

(5)素直に事実を受け止める

「自分はこんな性格なんだ」とか「自分はこんな特徴や向き不向きがある」ということを

ありのままに受け止める、ということです。

自己分析で出てきた性格なんかが、受け容れられないときもあると思います。

自己嫌悪に陥ることがあるとは思いますが、それはそういうものだ、ということで置いておければ、

「自分はこんな性格なんだ→だから、もしかしたら、〇〇かもしれない」という風に、次の分析に進めるでしょう。

(※「なぜ自分の〇〇が嫌いか」を掘り下げていくことも、立派な自己分析になります。)

別に自分を好きになれ、とか嫌いになれ、と言いたいわけではありません。

好きとか嫌いとかは別にして、自分はそんなものだ、と受け止めておくのです。

(6)人が良い悪いは置いておく

自己の形成には、必ずといっていいほど人からの影響を受けます。

そのとき、例えば、自分を縛ったり暴言を吐き続けてきた親や、いじめたりからかったりしてきた学校の同級生のことを、許せなくなるかもしれません。

しかし、その人たちのことを憎く思ったりすることで、

過去を分析しているときに、自分に良くないことをした人たちのことを、中立的に見れなくなって、ただ責めるだけになっては、自己分析はストップしてしまいます。

影響を及ぼした人や、周囲の不安な人のことを責めるのは、別のところでやるとして

今の自分を基準にして、過去の自分と向き合ったりしましょう。

(7)良いこと/悪いこと/事実 を分けてとらえる

物事には良い面と悪い面の両面があります。

「あれだけ年月と学費を掛けた専門学校なのに、卒業できないで、何一つ資格も取れないで中退してしまった。」

という、悪いことだらけの例だったとしても、

その中に「だけど、精神科系の勉強をたくさんしたので、人と話をしているとき、彼らの気持ちが分かるようになって、コミュニケーションしやすくなった」というような、良いことも含まれているのです。

これは、ネガティブ要素に注目して、自己分析をやるときや

反対にポジティブ要素を見つけて分析をやるときに役立ちます。

また、物事を観察するとき、「事実」(実際に起こったこと)と、「解釈」(データをもとに考えたこと)を分けることも、データ整理に役立ちます。

この事実と解釈の区別や整理ができていないと、事実に基づかない「解釈」ばかりが膨れ上がって、事実を見誤ったり、

「誤解」が起こって、分析が変な方向に進んでしまうことがあります。

(8)今起こっていることには、必ず原因がある、と考える(因果関係)

「どうして自分は、こんな性格なんだろう?」

それは、たいてい過去に性格を形作る原因があるからです。

まさに、

「原因」→「行動」→「結果」(新たな原因)→「行動」→「結果」(新たな原因)

ということが繰り返されて、今の自分がいます。

因果関係」といいます。

現在の自分に起こっている「結果」の原因となっていることにフォーカスすると、

自分の性格や行動の原因が見えてくるかもしれません。

(9)引っかかることに、「なんで?」と疑問を持つ

ささいなことでも構いません。

「テレビの録画をし忘れて、家に帰ってきて、大パニックになった。」→『なんであんなに怒ったんだろう』

「電車内で誰も僕のことを見ていないのに、居るだけで視線が気になる。」→『なぜ居心地が悪いのか』

といったように、日常的に引っかかることに、「なんで?」「どうしてこんなことに?」と

疑問を持つことが大事です。

案外、普段意識はしなかったけれど、改めて意識しはじめた些細なことに疑問を当てていけば、原因に深く近づけるかもしれません。

(10)主観的になっていいときがある

自己分析は、客観と主観を使い分けることでできます。

客観は、自分のことを上から観察して、反省するとき等に使えます。

主観は、自分が過去や現在、周囲から受けた印象などを語る際に必要です。

感じ方は、誰もが違っています。

その違った感じ方から、自己を分析する要素をすくい取るのが、

主観的な見方や語りなのです。

(11)今、どうしても触れられないものは、触れなくていい

どうしても触れたくないトラウマは、誰でも多少もっています。

その地雷を踏めば、たちまち嫌な思い出が一気にフラッシュバックし、人によっては立ち直れなくなってしまうことがあります。

自分を知ることよりも、自分の身を守る方が大事です。

ですので、触れたくないものは、触れないままにしておいても構いません。

他の面からも自己分析はできます。

触れられるようになるのは、成長して、トラウマに向き合える段階になって、自分の心に余裕が出てからでも構いません。

(12)自己分析が辛くなったときは…

最後に、自分の経験ですが、

自己分析をして、常日頃そのことについて考えていると、

段々ストレスがたまってきて、イライラしだします。

未だに原因はわかりません。

思い通りにならないことが起こっているか、自分の嫌なところを直視させられるのか、周囲の音がやかましいか。

なぜかイライラしだします。

そのときは、自分のことを考えるのは一旦置いといて、

自分が時を忘れて打ち込めることをやるとか、体や心を休めて、自己分析のことを考えるのは、しばらくやめにするのでも構いません。

自己分析は、心の余裕がないとできないものです。

余裕が回復してきたら、いつでも自己分析をゆっくりはじめましょう。