自分がして/されてとても嬉しかったことを書くと、何がやりたいかが見える
自分は何がしたかったんだろう。
人生の分かれ目に立ったとき、うまくいかないこと続きのとき等、考えることがあります。
そして、したかったことを実現する方向に向かうことによって、生きているように思えます。
この「したかったこと」を突き詰めるほど、自分のストレスや無用なトラブルが減り、楽しく日常を過ごすことができるという効用があります。
日本では、小学校などで、「大人になったら何がしたいの?」ということを問われる場面がよくあります。
その「何」とは、職業のことを指していることが多いです。
どんな生き方をしたいとか、人間になりたいとか、あるいはまったく無条件に何がやりたいか、ということは聞いていないので、
「安西先生…! バスケがしたいです…。」みたいなことを答えても、
「マジメに答えなさい」と返されるのがオチなだけです。
「何がしたい?」と聞かれても、人に合わせることばかりを刷り込まれて、今まで来ているので、
自分が何がしたいということを意識しないで生きている人も、多いと思います。
しかし、この「どんな生き方をしたい」とか「どんな人間になりたい」かが、後々の行動を決めるのに、大事になってきます。
そんな、「やりたいこと」なんて考えにくい、という状況で、
少しでも、自分がやりたいことを見つけるには、どうすればいいか、という自己分析の方法を、お届けします。
★自分がして(されて)嬉しかったことを思い出す
よく「やりたいこと=好きなこと」といいますが、
それが必ずしも一致するとは限りません。
テレビゲームが好きで、それをやり続けたいといっても、
例えば自分が生涯のライフワークにしたいとか、ゲームクリエイターになって仕事にしたいとか
別にそこまででもない、という人が大半だと思います。
単に好きでもいいのですが、「好きなだけ」の中には、「○○するために、△△したい!」という強い動機がないのです。
では、強い動機を持った「やりたいこと」を見つけるには!
それは、自分がやっていて(または、されて)嬉しかったことの中から、やりたいことを見つけるのです。
自分がされて嬉しかったことの中には、自分の価値観が色濃く反映されています。
自分が行動する動機というものも隠れていますので、
「嬉しかったこと」の中に、多少のしんどさがあっても、「嬉しいからやっていける」という、強さも隠れています。
だからこそ、「嬉しかった体験」を思い出して、まとめていって欲しいのです。
そこからやりたいことを導き出します。
例えば
・幼い頃、もう歩けないと思っていた自分が、リハビリをすることで、歩くことを取り戻すことができた。
⇒人生をあきらめた人に、もう一度人生を取り戻す手伝いがしたい。
・中学校の頃、文化祭の演劇で、自分の演じた役が、ヒーローのように「良かった」と褒められ、自分のキャラが評価され、一時期ではなく、ずっと良かったと印象に残ってもらえた。
⇒自分のキャラを活かせて、脚光を浴びられることをやりたい。
・高校生の頃、周りに落ち着いてマジメに話せる人がいなくて、卒業してから、徐々に僕と落ち着いて意見交換ができるような人が増えてきて、彼らと話していることが、何よりも楽しい。
⇒過去の自分のように、落ち着いて意見交換できる場がない人に、それができる場を提供したい。
という具合に、「嬉しかった経験」を出し、そこから「やりたいこと」を導きます。
「○○を実現できると、嬉しい」という具合に、導きます。
(下二つは、自分がされて嬉しかったことだったりします。)
その「やりたかったこと」を核に持っていれば
それを実現する手段は、一つといわず、いくつも存在します。
(※「単に好きなだけ」では、実現する手段が、一つだけに限られてしまいがちです)
例えば、こんな風に
・人生をあきらめた人に、もう一度人生を取り戻す手伝いがしたい。
⇒整形外科医になって、手術を施したい。
⇒理学療法士になって、動かなくなった体のリハビリで、人生を取り戻したい
⇒カウンセラーになって、挫折した人の心に寄り添って、元気になってもらいたい。
⇒夢をあきらめた人に、アドバイスを届けられる人間になりたい。
などなど、その方法は、数知れません。
やりたいことを見つけられたら、こっちのものです。
方法はいくらでも探すことができるので、手段より、目的を探しましょう。
嬉しかったことを見つけているときに、
「こういうことがやりたい!」と思う瞬間があれば、
是非メモを取って、覚えておきましょう。
補足
それでも、「やりたいこと ← されて(して)嬉しかったこと」がピンと来ないときは、真逆のアプローチ。
「やりたくないこと ← されて(して)嫌なこと」について考えることができます。
されて嫌なことを、自分の選択肢から引いていけば、逆にやりたいことが見えてくるという、「消去法」にも似ています。
そして、「こういうことは絶対にやりたくない!」と思った瞬間があれば、メモをとっておきましょう。